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現実:空想=3:7くらい

舞台の感想とか、思った事を素直に綴る。舞台って楽しい。人生って楽しい。

WBB vol.9『殺意は月夜に照らされて』 ~役者の魅力を引き出す登場人物~

あらすじ

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豪雨の中、動けなくなった園田たちは、とある洋館を訪ねる。

彼らを迎えたのは、温かい食事、清潔なベッド、燃えさかる暖炉――。

ところが、洋館の住人の姿はどこにもない。

まるで、我々が来ることが分かっていたかのような、

十分すぎるもてなし。

そう、これはきっと罠である。

 

これは罠だ! 食べたら死ぬぞ! これは罠だ! 眠ったら殺されるぞ!

上を見ろ! シャンデリアには気をつけろ!

疑心暗鬼が渦巻く、怪しげな洋館。

恐怖が笑いを、笑いが恐怖を誘う。

サスペンス(風)シチュエーション・コメディ

 

「食うな、これはきっと、罠だ!」

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★そんなにネタバレは書いていないはずなので、観劇しようか迷っている方も是非★








劇場に入って、席に着いた瞬間にもう物語引き込まれるようなそんな雰囲気だった。

私は開演前に舞台の雰囲気に浸るのが大好きで、一人で観る時はしばらくぼーっとセットを眺めて目の前で起こるであろう物語を想像してわくわくするのが楽しい。食べ物のにおいと、洋館の少し不気味な雰囲気で、物語に入る準備万端になった。

 

豪雨で車が動かなくなってしまった4人が雨宿りをする為に洋館に訪れる事から物語は始まる。

…うん、怪しさ満点!1から10まで怪しい!最高!

これから何か起こりますからね!って言われてる感じが最高。期待を裏切らない。名探偵コナンが何処かに出かけるようなもの。そこで必ず事件が起こるからね!

 

まず、大前提として、この物語は所謂ミステリー物で、観客も推理をしながら物語を楽しんでいるのですが…

この話は致命的に辻褄が合わない部分があります。

本格的なミステリーを期待すると一気につまらない作品になってしまいます。

でも、私の感想を一言で言うと「面白かった」になるので、その理由をお話したいです。

 

なんといっても「登場人物」の魅力と「役者」の魅力でした。

個性的なキャラクターと個性豊かな役者さん達の集団が魅力的ではないはずがないですね!!!柿喰う客や動物電気、名前だけは知っていたのですが劇団公演を観たくなりました。今度行こう。

私が良く知っているのは若手陣の役者さんの方だったのですが、今回恐ろしく良かったのは古川裕太さんですね!!彼のアイドルのお友達の事良く知っているのですが、彼自身を観たのは初めてでした。

彼の演技のふり幅、良いよ!!!

今回の公演を私が面白いと思った理由の大半はそこかも。

贔屓の役者さんの新たな一面をこんなに引き出してくれるキャラクターってある?!最高!

普段はニコニコ可愛い子(顔が似てるアイドルの話)だったり電波(アイドルの中の人の話)という姿ばかりみてたから、狂気に満ちた役が観れるってすごく楽しい!

そりゃ役者なんだから、色々な役をやるのは当たり前なんだけど…彼の持ち味はこの絶対的な振り幅。そして可愛い役から狂った少年役までやってもしっくりくるその容姿。

もっともっと経験を踏んで、素敵な役者さんになって頂きたい。将来がとても楽しみです。

 

今回は思いっきり役者贔屓で書いてしまった。それくらい本当に槇野役として彼を観ているのがたのしかった。少しでも古川裕太が気になる人は是非観に行ってほしい。

もちろん、他の登場人物も魅力的だからこその「面白い」なので、他の役者ファンの方にも是非観て頂きたい。とにかく、すべての登場人物において「推しに演じてみてほしい!」って思ったんですよ。ただ、今の役者さんが演じているからこそ魅力的なキャラクターに仕上がっている、という点も否定できないので、ただただキャスティングのセンスに乾杯したい。

 

今回の公演はなんとなく去年観た「ギャングアワー」に感想が似ているなぁって思った。あの時も役者さんの個性が登場人物によって素晴らしく引き出されていて、すごく楽しかった。佐野兄弟プロデュースの作品に、推しが出て欲しいと願ってしまうね。