読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

現実:空想=3:7くらい

舞台の感想とか、思った事を素直に綴る。舞台って楽しい。人生って楽しい。

もしも、シ ~とある日の反射~ ~とにかく、観て。としかいえない演劇~

もしも、シ ~とある日の反射~ ~とにかく、観て。としかいえない演劇

 

---

あらすじ

 

これはひとりの少女の話であり、ひとつの故郷の話だ。
1995年1月17日午前5時46分、小さな田舎町に住むフルサトという名の少女が死んだ。

その15年後、東京で二人の男が出逢う。

フルサトから逃げたタカラ。
フルサトを愛し続けるハジメ。

タカラとハジメの想いがぶつかる時、二人が知る真実とは…。

---

 

私がブログに舞台の感想を綴る時はその舞台を言い表した言葉や、私の感情を表したサブタイトルをつけるようにしているのだけれど、今回ほどストレートにつけたサブタイトルはないと思う。もう、私の語彙力では表せられなかった。結構考えたんだけれど適当な言葉が思い浮かばなくて、

もう、観て!

しか言えなかった。うん、改めて私の語彙力のなさを実感した次第です。

 

この作品はダブルキャストで「陽」と「月」というチームで上演しています。私が観たのはチームをシャッフルしたシャッフル公演だったんですけれども。作品を観終わって、「陽」と「月」にした意味が分かりました。

このお話は「正反対にあるもの」「真逆にあるもの」が、それは「実は一つの物」であるというお話だった。そう、まさに「反射」。公演情報にすべて情報が入っている。本当に考え抜いて作られている。

あー伝わらない!笑

言葉にするのは難しいのだけれど、対極にあるものって実は一つだったりするし、どちらかを選ばなければならないものじゃなくて、両方必要だって事なんだと思う。

 

舞台上にちりばめられた「反対」「物事」「考え方」が大量に発生する。台詞で「溺れそう」という表現が出てくるのだけれど、まさにそれで、たくさんのメッセージで溺れそうになる。気づけば物語にがっつり引き込まれてる。90分息を止めていたんじゃないか、私は息をしていた?って感じるくらい引き込まれて、気づいたら胸がいっぱいになっていた。最後はたくさんの事象が収束していく。

たっくさんのメッセージで溺れそうになるって初めての経験だった。

演劇って、生の舞台ってすごいって改めて思った。ストレート演劇のメッセージがダイレクトに伝わってくる感じが圧巻でした。

 

抽象的な話ばかりしてしまったので、中身について触れて行こうと思います。

※この先ネタバレ含みます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来に進むことを止めてしまった人と、過去を振り返る事を止めてしまった二人の男の話。どちらも1人の少女がきっかけだった。その「少女」を鏡にして反射し合う男たち。でもその少女はもういない。

反射してるだけで、結局男たちは少女を想っていた。あ~~この「関係ない事象がじつは一つの物だった」って展開大好き!!!!複数の事柄が一つになる快感はたまらない。未来、過去、現在を行き来する話だから少し混乱する時もあるけれど、台詞や小道具がわかりやすくしてくれる。難しすぎて放棄!みたいにはならない。

脚本も、演出もすごく上手くつくられているからなんだろうな。

過去にとどまった男が歩き始めた時「フルサト」が与えられて、未来に向かってひたすら歩み続けた男が振り返った時に「エイエン」が与えられるって展開も素晴らしすぎた~~マーベラス。

抽象的な身体表現が舞台にマッチして、ぶん殴られるような衝撃を与えられる。どこをとっても素敵な舞台だった。

そして、もう一つのテーマの「残されたものの話」。物語は阪神淡路大震災の話を用いているけれど、この東日本大震災から5年の節目に上演したのも、とても考えられているなと思った。残されたものの痛みや感情、忘れてはいけない事、日々心に留めておかなきゃいけないなと、真面目に考えた。

 

久しぶりにドストライクな舞台を観れて本当に満足。ストレートのお芝居が好きな方には是非観劇してみてほしい。